1.科学者たちが語る食欲
3年前に腹壁ヘルニアで手術を受けた時に医師から「ダイエットしないと再発するよ」と忠告を受け本気でダイエットに取り組むことにしました。
過去に2度ほどダイエットに挑戦しリバウンドした経験がある私は二度とリバウンドしないダイエットをしようと決意。
ダイエットに関する本を読むようになった時に出会ったのが「科学者たちが語る食欲」でした。
著者は、シドニー在住の栄養生態学の専門家ディヴィッド・ベンハイマーとスティーヴン・J・シンプソン。
著者の2人は「動物は何を食べるべきかをどうやって知るのか?」について30年に及ぶ研究によって、あらゆる生物は「タンパク質欲」を満たすためにエサを食べていたことがわかり、著書ではこの研究について多くのページを割いています。
しかし、私が最も興味を持ったのは「第11章 現代「人間」によって破滅的な食環境」でした。
なぜなら、当時の私が痩せられない原因は何なのか?健康的に痩せるにはどうしたらいいのか?
この悩みを解決してくれるヒントが第11章 現代「人間」によって破滅的な食環境」にあったからです。
2.なぜブクブクに太るのか?
ダイエット関連の書籍、SNS、テレビで情報があふれて入れるのに、現代人はなぜ痩せられないのでしょうか?
辛い思いをしてダイエットしてもリバウンドの繰り返し。その原因について著書では以下のように分析しています。
ブクブク太るのは超加工食品を食べているから
サンパウロ大学のカルロス教授は加工食品を分類するNOVAシステムという方式を開発。
NOVAシステムは加工食品を4つに分類しています。
グループ1・・・食品の長期保存
グループ2・・・下ごしらえの加工
グループ3・・・缶詰・瓶詰
グループ4・・・工業製品
グループ1~3までの加工は人類が出現した頃、またはそれ以降存在した加工方法で人体に悪影響を及ぼすことはないグループ。
問題なのは「グループ4」の工業製品を使った超加工食品と呼ばれています。
グループ4の特徴は、ペンキやシャンプーに含まれる工業製品を使って人の味覚に訴える商品を作っている加工食品で炭酸飲料、ポテトチップス、アイスクリーム、キャンディー、チョコレート、チキンナゲット、ピザなどが分類されています。
2.なぜ超加工食品は私たちをブクブクに太らせるのでしょうか?
超加工食品がなぜ人を太らせるのか?
1.製造過程でタンパク質をを減らしている
タンパク質を減らすと製造原価が低くなること。
タンパク質は基礎代謝量が上がり、脂肪が燃焼しやすい体になりますが、タンパク質を制限していると脂肪燃焼の効果が低下しダイエットしにくくなる。
2.食物繊維を減らしている
人間の味覚は食物繊維を減らすと美味しくなる脳の仕組みがあること。
食物繊維は脂質や糖質を排出し不足すると便秘になり代謝の機能が落ち痩せにくくなる栄養素。果物のジュースも加工過程で食物繊維が取り除かれているそうです。
3.微量栄養素が捨てられている
微量栄養素とは、微量ながらも人の発達や代謝機能を適切に維持するために必要な栄養素であるビタミン、ミネラルを意味します。
微量栄養素のビタミン、ミネラルは不足すると、不眠、不整脈や筋肉の痙攣や高血圧や心筋梗塞などのリスクも高くなり、人間にとって重要な栄養素。
この微量栄養素も超加工食品では捨てられているのです。
タンパク質、食物繊維、微量栄養素が取り除かれ、口当たりがよく美味しいと感じるよう加工しているのが超加工食品というわけです。
つまり私たちは安くて美味しくてお腹いっぱいになる超加工食品を食べることでブクブクに太り続け永遠にダイエットできない環境にあると警告しています。
4.健康的に痩せるにはどうしたらいいのか?
では健康的に痩せるにはどうしたらよいのでしょうか?
本書の中で健康的に痩せる方法として語られている5つをピックアップすると
1自分のタンパク質量を知る
2.超加工食品を家に持ち込まない
3.高たんぱく質食品を食べる
4.食物繊維を食べる
5.カロリー計算にこだわらない
などがあげられています。
私はすべてを実践するのは難しいので2.超加工食品を家に持ち込まない3.高たんぱく質食品を食べる4.食物繊維を食べるの3つから始めてみました。
この3つを始めて2か月半後には長年悩まされてきた乾燥肌が改善し夫は指先のひび割れがなくなり、そして約1年余りで12kgのダイエットに成功!
「科学者たちが語る食欲」は、私の目標であった「健康的に痩せる」を実践する指南書となったのでした。
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