メディアで紹介されている健康情報の中で個人的に気になる記事をピックアップして紹介しています。
1.悪玉コレステロールが高いとなぜ認知症になりやすいのか
で紹介された「更年期の女性は悪玉コレステロールが高いと認知症になりやすい」(日刊現代ヘルスケア 2023年9月16日)の記事についてご紹介します。
悪玉コレステロールは人間の体内にある脂質のひとつで、血液中に増えすぎると血管壁にたまってしまうと血管が細くなり血栓ができて心筋梗塞や狭心症・脳梗塞などの動脈硬化性疾患を誘発させる原因となってしまいます。
筑波大がおこなった研究で、日英の医師や研究者らが約180万人を対象に最大23年間追跡調査したデータを解析したところ、悪玉コレステロール(LDL)の値が高いとアルツハイマー型認知症の発症リスクが上昇していたことがわかった。
この悪玉コレステロールについて約180万人を対象に23年間の追跡調査で分かったことは、中年期(40~64歳)のLDLの高値が、将来の認知症発症リスクに大きく影響を及ぼす可能性が高いということ。
アルツハイマー型認知症は、アミロイドβという物質が脳内に蓄積して発症することがわかっています。ただ、まだはっきりとしたことはわかっていないものの、悪玉コレステロールとアミロイドβの蓄積に関係しているとのこと。
2.更年期の女性が悪玉コレステロールが高くなる理由
ではなぜ、更年期の女性の悪玉コレステロールが高くなるのでしょうか。
記事では、女性特有の女性ホルモンが関係していると。
女性ホルモンのひとつのエストロゲンはLDLの生成を抑えHDLを増やす働きがあります。閉経が近づくにつれてエストロゲンの分泌量は急激に減少するので、LDLが上昇するのです
つまり、女性ホルモンは悪玉コレステロールを抑える役割があったけれど、閉経によって女性ホルモンが低下したことによって悪玉コレステロールが上昇するメカニズムが発生。
これにより、更年期女性の悪玉コレステロールのリスクがアップすることに。
認知症の割合は、男性よりも女性が多いことからも女性ホルモンの影響が大きいことが理解できますね。
3.改善する方法
1.週3日の運動
では、悪玉コレステロールを下げるための改善する方法の1つは運動です。
ウオーキングや速足、水泳、サイクリングなどを『ややきつい』と感じる程度で1日30分、最低週3回は行うことをすすめています。
1日30分、週3回はハードルが高い人は生活の一部に取り入れてみてはいかがでしょうか。私は買い物へ行く時に『ややきつい』と感じる程度で歩いて行っています。
2.食生活の改善
2つは毎日の食事を見直すことです。野菜や穀物、ナッツ類、大豆、海藻、きのこ、果物、低脂肪乳製品の積極的な摂取を心がけるといいそう。
慣れ親しんだ食生活をすぐに変えるのは難しいけれど、副菜に1品野菜を多く作るといった少しづつ見直していくと続けられるでしょう。
4.まとめ
記事の内容を簡単にまとめると
1.更年期の女性は女性ホルモンの低下で悪玉コレステロールを抑制できなくなる
2.悪玉コレステロールは認知症の原因物質アミロイドβと関係がある
2.改善するには運動と食生活の見直しが必要
女性ホルモンの低下は避けて通れませんが、運動、食生活を改善することで認知症予防につながるという大切な情報をこの記事では教えてくれました。
認知症になりたくない。これは誰もが願うことです。残りの人生を健やかに過ごすためにも自分のコレステロールの数値を知ることをおすすめします。
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